出典: 【CBC賞予想】「夏は牝馬」の有名格言は半分は誤り…真実は「夏は〇〇馬が買い」 - キムラヨウヘイ | 競馬コラム - netkeiba
「夏は牝馬」という競馬ファンの中では周知の事実として扱われている有名な格言がありますが、結論から言えば「夏は小型馬が有利⇔冬は大型馬が有利」がその根本にあり、それによって「夏は小型馬が比較的多い牝馬が結果的に有利⇔冬は大型馬が比較的多い牡馬が結果的に有利」というのが最も的を射ていると考えます。
まず2021~2023年の牡馬と牝馬の季節別成績(複勝率と単複回収率)は以下の通りです。
牡馬…秋競馬23.5% / 72% > 春競馬23.4% / 76% > 夏競馬22.3% / 74%
牝馬…夏競馬21.8% / 78% > 秋競馬19.8% / 68% > 春競馬18.7% / 66%
これを見ると確かに牡馬は寒い時季の方がわずかに好成績で、牝馬は暑い時季の方がハッキリと好成績であることが分かります。
そして同年の大型馬(500キロ以上)と小型馬(439キロ以下)の季節別成績(複勝率と単複回収率)は以下の通りです。
大型馬…春競馬25.2% / 81% > 秋競馬24.0% / 75% > 夏競馬22.3% / 70%
小型馬…夏競馬19% / 73% > 秋競馬15.6% / 61% > 春競馬14.2% / 65%
大型馬は寒い時季の方が比較的好成績で、小型馬は暑い時季の方がハッキリと好成績であることが分かります。
そして「データ上は寒い時季向きの特性を持つ大型馬」かつ「格言上は暑い時季向きの特性を持つと扱われている牝馬」と、「データ上は暑い時季向きの特性を持つ小型馬」かつ「格言上は寒い時季向きの特性を持つと扱われている牡馬」という“ホコ×タテ”の属性を持ち合わせる馬の季節別成績(複勝率と単複回収率)は以下の通りです。
大型馬かつ牝馬…春競馬22.4% / 80% > 秋競馬21.8% / 66% > 夏競馬20.7% / 69%
小型馬かつ牡馬…夏競馬17.9% / 62% > 春競馬15.3% / 64% > 秋競馬14.5% / 53%
牝馬でも大型馬であれば寒い時季の方が比較的好成績で、牡馬でも小型馬であれば暑い時季の方がハッキリと好成績であることが分かります。
1つ目のデータと2つ目のデータの比較からも、少なくとも牡馬と牝馬の性別の違いよりも大型馬と小型馬の馬体重の違いによる季節差の方が大きいのは間違いありません。
そして3つ目のデータからも、性別の違いで生じる差が仮にあるとしても、それは馬体重の違いで生じる差にほぼ吸収されてしまう程度であるということです。
以上のことから、総じて小型馬の割合が大きい牝馬が結果的に全体の成績データ上では夏優位となり、大型馬の割合が大きい牡馬が結果的に全体の成績データ上では冬優位となっているだけと捉えるべきで、着眼すべきは性別ではなく圧倒的に馬体重の方であるということです。
今年のCBC賞と例年だと同時期に行われる北九州記念において、馬体重439キロ以下の小型馬が波乱の立役者となるケース(22年ボンボヤージ16番人気1着・17年ラインスピリット15番人気3着・12年シゲルスダチ12番人気2着)が度々見られるのも、酷暑の時期に行われる一戦ということによる小型馬浮上という側面もあるはずです。